小児科におけるインフルエンザに関する会話例と英語フレーズ
**インフルエンザ(Influenza)**は、毎年冬に流行するウイルス性の感染症で、子供たちに発熱、咳、喉の痛み、体の痛みなどの症状を引き起こします。特に幼児や基礎疾患を持つ子供では、合併症が起こりやすいため、早期診断と適切な治療が重要です。
この記事では、インフルエンザに関連する診察時の会話例と、それに関連する英語表現を紹介します。
患者の設定
- 名前: Ayaka Suzuki (6歳、女の子)
- 主な症状: 昨日から高熱(38.5°C)と喉の痛み、体のだるさがある。家族内でインフルエンザにかかった人がいる。
- 既往歴: 健康だが、今年のインフルエンザワクチンはまだ接種していない。
- 家族歴: お兄さんが先週インフルエンザにかかっている。
1. 初診での問診と症状の確認
インフルエンザは、急激に発症し、特に発熱や全身のだるさを伴います。まずは症状の始まりや、家庭内の感染状況を確認します。
会話例: インフルエンザの問診
Doctor: “Good morning, Mrs. Suzuki. I understand that Ayaka has developed a fever and sore throat. Could you tell me when these symptoms started, and if anyone else at home has been sick?”
日本語訳: 「おはようございます、鈴木さん。あやかちゃんに発熱と喉の痛みがあると伺いました。これらの症状はいつから始まりましたか?また、家族の中で他に病気になった人はいますか?」
Parent: “Her fever started yesterday afternoon, and she’s been complaining of feeling really tired and her throat hurting. Her brother had the flu last week.”
日本語訳: 「昨日の午後から熱が出て、だるさと喉の痛みを訴えています。先週、兄がインフルエンザにかかりました。」
Doctor: “Has Ayaka had any other symptoms, like a cough or body aches?”
日本語訳: 「他に咳や体の痛みなどの症状はありますか?」
Parent: “Yes, she started coughing a little this morning, and she’s been saying her body hurts all over.”
日本語訳: 「はい、今朝から少し咳をし始めて、体全体が痛いと言っています。」
2. 症状の詳細と診断の確認
インフルエンザの典型的な症状と、他の感染症との違いを確認するために、さらなる症状や接触歴を聞きます。
会話例: 症状の詳細と診断の確認
Doctor: “Based on Ayaka’s symptoms and the fact that her brother had the flu, it’s very likely that she also has influenza. We can do a rapid flu test to confirm the diagnosis. How has she been feeling today compared to yesterday?”
日本語訳: 「あやかちゃんの症状や、お兄さんがインフルエンザにかかっていることを考えると、彼女もおそらくインフルエンザにかかっている可能性が高いです。診断を確認するためにインフルエンザ迅速検査を行うことができます。彼女の体調は、昨日と比べてどうですか?」
Parent: “She seems more tired today, and her fever hasn’t gone down. She doesn’t want to eat much either.”
日本語訳: 「今日は昨日よりも疲れているようで、熱もまだ下がっていません。あまり食べたがらないです。」
Doctor: “That’s common with the flu. We’ll also need to monitor her for any signs of dehydration since she’s not eating much.”
日本語訳: 「それはインフルエンザではよくある症状です。また、食べられていないので、脱水症状がないかも注意して見ておきましょう。」
3. 治療法の説明
インフルエンザの治療には、対症療法と場合によっては抗ウイルス薬が用いられます。重症化を防ぐための治療計画を説明します。
会話例: 治療法の説明
Doctor: “For now, we’ll focus on keeping her comfortable. You can give her acetaminophen or ibuprofen for the fever and body aches. If her symptoms started within the past 48 hours, we can prescribe an antiviral medication to shorten the duration of the illness.”
日本語訳: 「今は、あやかちゃんが少しでも快適に過ごせるようにすることに集中しましょう。解熱剤やイブプロフェンを使って、熱や体の痛みを和らげてください。もし症状が48時間以内に始まったのであれば、抗ウイルス薬を処方して、病気の期間を短縮することができます。」
Parent: “How long will it take for her to get better, and when should we be concerned about complications?”
日本語訳: 「彼女が回復するまでにどのくらいかかりますか?また、どんな合併症を心配するべきでしょうか?」
Doctor: “Most children recover from the flu in about a week, but watch for any signs of difficulty breathing, severe dehydration, or persistent high fever, as these could indicate a complication like pneumonia.”
日本語訳: 「ほとんどの子供は1週間程度でインフルエンザから回復しますが、呼吸困難、重度の脱水症状、高熱が続くなどの症状が見られる場合は、肺炎などの合併症の可能性があるので、注意が必要です。」
4. 感染予防と家庭での対策
インフルエンザは非常に伝染力が強いため、家庭内での感染予防策が重要です。
会話例: 感染予防の説明
Doctor: “To prevent the flu from spreading, make sure Ayaka stays home from school until her fever is completely gone for at least 24 hours. Everyone at home should wash their hands frequently and avoid sharing items like cups and towels.”
日本語訳: 「インフルエンザが広がらないようにするために、あやかちゃんは熱が下がってから24時間以上は学校を休ませてください。また、家族全員が手を頻繁に洗い、コップやタオルの共有を避けるようにしましょう。」
Parent: “We’ll make sure she stays home and takes it easy until she’s better. Should the rest of the family get the flu shot?”
日本語訳: 「彼女が回復するまで家で安静にさせます。家族全員がインフルエンザの予防接種を受けるべきですか?」
Doctor: “Yes, if anyone in the household hasn’t gotten the flu vaccine this year, it’s a good idea to get it. It can help reduce the severity if they do catch the flu.”
日本語訳: 「はい、もし家族の中で今年インフルエンザワクチンをまだ受けていない方がいれば、受けておくのが良いでしょう。感染しても、症状が軽くなる可能性があります。」
5. 回復後のフォローアップ
インフルエンザの回復後も、合併症がないか確認し、体調管理を徹底することが大切です。
会話例: 回復後のフォローアップ
Doctor: “Once Ayaka’s fever has gone down and she’s feeling better, it’s important to gradually return to her normal activities. Make sure she’s drinking plenty of fluids and getting rest until she’s fully recovered.”
日本語訳: 「あやかちゃんの熱が下がり、体調が良くなったら、徐々に通常の活動に戻るようにしましょう。水分補給をしっかり行い、完全に回復するまで休息を取らせてください。」
Parent: “Thank you. We’ll take it slow and make sure she rests as much as she needs to.”
日本語訳: 「ありがとうございます。ゆっくり過ごさせ、必要なだけ休息を取らせます。」
学習ポイント
- 症状の確認: インフルエンザに関連する症状(発熱、喉の痛み、体のだるさなど)を確認するためのフレーズを学びます。
例: “Has she been feeling tired or complaining of body aches?“(体のだるさや体の痛みを訴えていますか?) - 治療法の説明: インフルエンザの治療法(対症療法や抗ウイルス薬)について説明するフレーズを学びます。
例: “We’ll focus on keeping her comfortable with fever reducers and fluids.“(解熱剤や水分補給で、彼女が快適に過ごせるようにします。) - 感染予防の説明: インフルエンザの感染予防策を説明する表現を学びます。
例: “Make sure she stays home and avoids contact with others until her fever is gone.“(熱が下がるまで自宅で過ごし、他の人との接触を避けましょう。)
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