医療英語

神経内科における呂律のまわりにくさ(脳血管障害、脊髄小脳変性症など)の診察に関する英語フレーズと会話例

kengowest

神経内科では、**呂律のまわりにくさ(Slurred Speech)**が見られる患者に対して、**脳血管障害(Stroke)脊髄小脳変性症(Spinocerebellar Ataxia)**といった原因を特定するための診察が行われます。呂律のまわりにくさは、脳や神経の問題による可能性があり、早期診断と治療が重要です。

この記事では、呂律がまわりにくい症状を訴える患者との診察を想定し、具体的な会話例と重要なフレーズを学べる内容にします。


患者の設定

  • 名前: Hiroshi Sato (68歳、男性)
  • 職業: 退職済み
  • 主な症状: 最近、話しているときに言葉がうまく出ず、呂律が回りにくくなることが増えてきた。特に疲れたときやストレスが強いときに症状が悪化する。
  • 既往歴: 高血圧と軽度の糖尿病
  • 生活習慣: 週に数回、軽い運動をしているが、最近は話すことに不安を感じている。

診察の流れと会話例

1. 初診での問診と症状の確認

Doctor: “Good afternoon, Mr. Sato. I understand you’ve been having some difficulty with your speech. Can you describe when it started and what exactly happens?”

日本語訳: 「こんにちは、佐藤さん。話す時に問題があるとお聞きしましたが、いつから始まり、どのような感じか教えていただけますか?」

Patient: “Yes, it started a few months ago. Sometimes, when I try to speak, my words don’t come out clearly. It feels like my tongue isn’t moving the way it should, and people tell me my speech sounds slurred.”

日本語訳: 「はい、数か月前から始まりました。話そうとすると、言葉がうまく出ず、舌がうまく動いていないように感じます。周りからは、話し方が呂律が回っていないと言われます。」

Doctor: “I see. So, you’re experiencing slurred speech and difficulty moving your tongue properly. Does this happen all the time, or does it come and go?”

日本語訳: 「なるほど。つまり、呂律が回らないと感じ、舌がうまく動かないんですね。この症状は常にありますか、それとも断続的に起こりますか?」

Patient: “It’s not constant, but it happens more when I’m tired or stressed.”

日本語訳: 「常にではなく、疲れている時ストレスがかかっている時に特に起こります。」


2. 病歴とリスクファクターの確認

Doctor: “Have you noticed any other symptoms, such as weakness or numbness in your face, arms, or legs? And do you have any history of stroke or neurological disorders in your family?”

日本語訳: 「他に、顔や腕、脚に筋力低下しびれを感じたことはありますか?また、ご家族に脳卒中神経疾患の既往歴はありますか?」

Patient: “No, I haven’t had any weakness or numbness, but my father had a stroke in his 70s.”

日本語訳: 「いいえ、筋力低下しびれはありませんが、父が70代で脳卒中を患いました。」

Doctor: “Have you had any recent head injuries or illnesses that might affect your speech?”

日本語訳: 「最近、頭部にけがをしたり、病気にかかったりして、話し方に影響が出たことはありますか?」

Patient: “No, I haven’t had any injuries, but I’ve been feeling more tired than usual.”

日本語訳: 「いいえ、けがはしていませんが、最近はいつもより疲れやすいです。」


3. 検査の必要性と診断の説明

Doctor: “Given your symptoms, it’s important to rule out any neurological conditions that might be causing your slurred speech, such as stroke or spinocerebellar ataxia. We’ll perform a neurological exam to check your reflexes, coordination, and muscle control. We might also order an MRI or CT scan to take a closer look at your brain.”

日本語訳: 「症状から判断すると、脳卒中脊髄小脳変性症など、神経学的な問題が原因で呂律が回らない可能性を除外することが重要です。神経学的検査を行い、反射、協調運動、筋肉のコントロールを確認します。また、必要に応じてMRICTスキャンで脳を詳しく調べることもあります。」

Patient: “Do you think it could be something serious like a stroke?”

日本語訳: 「脳卒中のような深刻なものの可能性はありますか?」

Doctor: “It’s possible, but we need to run tests to be sure. Stroke is one potential cause, but there are other conditions, like spinocerebellar ataxia, that can affect speech and coordination. Early diagnosis is key to managing these conditions.”

日本語訳: 「可能性はありますが、検査をして確認する必要があります。脳卒中が一つの原因かもしれませんが、脊髄小脳変性症のように、話し方や協調運動に影響を与える他の疾患もあります。これらの疾患は早期診断が重要です。」


4. 呂律が回りにくい症状の治療と対応

Doctor: “If the tests confirm a stroke or ataxia, we’ll discuss treatment options. For stroke, we’ll focus on preventing future strokes with medications to manage blood pressure, cholesterol, and blood clots. For ataxia, we might recommend physical therapy and speech therapy to improve your speech and coordination.”

日本語訳: 「もし検査で脳卒中脊髄小脳変性症が確認された場合、治療法について話し合います。脳卒中の場合は、血圧コレステロール血栓を管理するための薬を使って再発を防ぐことに重点を置きます。脊髄小脳変性症の場合は、理学療法言語療法を通じて話し方や協調運動を改善する方法をお勧めすることもあります。」

Patient: “Will I need to take medication for the rest of my life?”

日本語訳: 「一生薬を飲み続ける必要がありますか?」

Doctor: “For stroke prevention, you may need to take medications long-term, but for ataxia, the focus will be on therapy and managing symptoms. We’ll tailor the treatment to your specific condition.”

日本語訳: 「脳卒中予防のためには、長期間薬を服用する必要があるかもしれませんが、脊髄小脳変性症の場合は、治療の中心はリハビリと症状の管理になります。治療はお客様の具体的な状態に合わせて調整します。」


5. 生活習慣と呂律が回りにくい症状の予防法

Doctor: “In addition to treatment, making some lifestyle changes can help improve your symptoms. Regular exercise, managing stress, and getting enough sleep can help reduce fatigue and prevent worsening of speech issues. We’ll also work with a speech therapist to help strengthen the muscles involved in speaking.”

日本語訳: 「治療に加えて、生活習慣の改善も症状の改善に役立ちます。定期的な運動ストレス管理、十分な睡眠をとることで、疲労を軽減し、話し方の問題の悪化を防ぐことができます。また、言語療法士と連携し、話すために使う筋肉を強化する手助けをします。」

Patient: “I’ll do my best to make those changes. Will speech therapy help a lot?”

日本語訳: 「そのような生活習慣の改善に努めます。言語療法は効果がありますか?」

Doctor: “Yes, speech therapy can be very helpful, especially for conditions that affect your ability to move your tongue and lips properly. It helps improve clarity of speech and muscle control.”

日本語訳: 「はい、言語療法は特に舌や唇の動きに問題がある場合に非常に効果的です。話し方を明確にし、筋肉のコントロールを改善するのに役立ちます。」


学習ポイント

  1. 症状の確認: 呂律のまわりにくさに関する症状を確認するためのフレーズを学びましょう。例: “Do you have difficulty pronouncing words clearly, or does it feel like your tongue isn’t moving properly?“(言葉をはっきりと発音するのが難しいですか?それとも舌がうまく動いていない感じですか?)
  2. リスクファクターの確認: 脳血管障害や脊髄小脳変性症のリスクを確認するフレーズを学びます。例: “Have you noticed any weakness or numbness in other parts of your body, like your face, arms, or legs?“(顔や腕、脚など他の部分に筋力低下やしびれを感じていますか?)
  3. 検査の説明: 神経学的な問題の有無を確認するための検査についての説明も重要です。例: “We’ll perform an MRI or CT scan to check for any abnormalities in your brain.“(脳に異常がないか確認するためにMRIやCTスキャンを行います。)
  4. 生活習慣の改善: 呂律のまわりにくさを予防するための生活習慣の改善に関するアドバイスを学びましょう。例: “Regular exercise and speech therapy can help strengthen the muscles involved in speaking.“(定期的な運動と言語療法が、話すために使う筋肉を強化するのに役立ちます。)

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えみり
えみり
英語学習コンテンツライター
カリフォルニア州立大学サクラメント校で言語学を学び、現在は東京に住んでいます。日本の英会話スクールでの指導経験を持ち、特に大学生や若手社会人向けのカジュアルな英語表現の教え方に自信があります。海外ドラマや映画を使った実践的な英語学習法を得意とし、日常会話のコツを親しみやすい言葉で伝えます。趣味はカフェ巡りとNetflixのドラマ鑑賞、そしてビーチでのヨガでリフレッシュすること。読者がリラックスして英語を楽しめるよう、丁寧でわかりやすい記事作りを心がけています。
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