医療英語

神経内科におけるめまい(脳血管障害・耳性めまい)の診察に関する英語フレーズと会話例

kengowest

神経内科では、**めまい(Vertigo)**が脳血管障害や耳の問題によるものであるかを診断することが重要です。脳血管障害によるめまいは重大な病気の兆候であることもあり、早期診断が必要です。また、耳性めまい(前庭機能障害など)は、耳の異常からくる平衡感覚の問題に関連しています。

この記事では、めまいを訴える患者との診察を想定し、具体的な会話例と重要なフレーズを学べる内容にします。


患者の設定

  • 名前: Haruko Suzuki (56歳、女性)
  • 職業: パートタイマー
  • 主な症状: 突然のめまいに襲われ、立っていられなくなることがある。頭を動かすとめまいが強くなり、吐き気も感じる。
  • 既往歴: 軽度の高血圧
  • 生活習慣: 健康的な生活をしているが、めまいが起こる頻度が増えてきた。

診察の流れと会話例

1. 初診での問診と症状の確認

Doctor: “Good afternoon, Ms. Suzuki. I understand you’ve been experiencing dizziness. Can you describe what happens when you feel dizzy?”

日本語訳: 「こんにちは、鈴木さん。めまいがあるとお聞きしましたが、どんな感じか教えていただけますか?」

Patient: “Yes, I feel like the room is spinning around me, and it’s hard to keep my balance. Sometimes, I also feel nauseous and need to sit down.”

日本語訳: 「はい、部屋がぐるぐる回っているように感じて、バランスが保てなくなります。時々、吐き気も感じて座り込む必要があります。」

Doctor: “I see. So you experience a spinning sensation and loss of balance. Does anything make it worse, like moving your head or standing up quickly?”

日本語訳: 「なるほど。回転感覚バランスの喪失を感じているんですね。頭を動かしたり、急に立ち上がったりすると、症状は悪化しますか?」

Patient: “Yes, when I move my head, the dizziness gets worse. Sometimes, it even happens when I’m just lying down.”

日本語訳: 「はい、頭を動かすとめまいがひどくなります。横になっているときでも起こることがあります。」


2. 病歴とリスクファクターの確認

Doctor: “Have you had any recent illnesses, like ear infections or a cold? And have you ever experienced dizziness like this before?”

日本語訳: 「最近、耳の感染症や風邪などにかかったことはありますか?また、これまでに同じようなめまいを経験したことはありますか?」

Patient: “No, I haven’t been sick recently, but I’ve had similar episodes a few years ago, though they weren’t as bad as now.”

日本語訳: 「いいえ、最近は病気にはなっていませんが、数年前にも似たようなことがありました。ただ、今回はそれよりもひどいです。」

Doctor: “Have you noticed any other symptoms, like hearing loss, ringing in your ears, or headaches?”

日本語訳: 「他に聴力の低下や、耳鳴り、頭痛などの症状はありますか?」

Patient: “I’ve had some ringing in my ears, especially when the dizziness is bad. No hearing loss, though.”

日本語訳: 「耳鳴りはあります。特にめまいがひどいときに起こります。聴力は問題ありません。」


3. 検査の必要性と診断の説明

Doctor: “Based on your symptoms, it’s important to determine whether your dizziness is caused by an inner ear problem or a neurological issue, like a stroke. We’ll need to do some tests, including a hearing test, and possibly a brain MRI to check for any abnormalities.”

日本語訳: 「症状から判断して、内耳の問題が原因なのか、あるいは脳の問題(例えば脳卒中)が原因なのかを確認する必要があります。聴力検査を行い、必要に応じて脳のMRIで異常がないか確認します。」

Patient: “Do you think it could be something serious like a stroke?”

日本語訳: 「脳卒中のような深刻なものかもしれないということでしょうか?」

Doctor: “It’s unlikely, but we need to rule it out to be sure. Most cases of dizziness are related to inner ear problems, such as benign paroxysmal positional vertigo (BPPV), which can be treated with physical maneuvers.”

日本語訳: 「その可能性は低いですが、確実に確認するために除外検査を行います。ほとんどのめまいは内耳の問題に関連しており、例えば**良性発作性頭位めまい症(BPPV)**などは物理的な治療で改善することができます。」


4. めまいの治療と対応

Doctor: “If the tests show that your dizziness is caused by BPPV, we can use a specific physical maneuver called the Epley maneuver to reposition the tiny crystals in your inner ear and relieve the dizziness.”

日本語訳: 「もし検査で**良性発作性頭位めまい症(BPPV)**が原因とわかった場合、エプレイ法という特定の物理療法を使って、内耳の小さな結晶の位置を正し、めまいを和らげることができます。」

Patient: “How does that work?”

日本語訳: 「それはどのように行うのですか?」

Doctor: “We’ll guide you through a series of head movements while you’re lying down. This helps move the crystals in your inner ear back to their correct position, reducing the dizziness.”

日本語訳: 「横になった状態で頭の動きを誘導します。この動作によって、内耳の結晶が正しい位置に戻り、めまいが軽減します。」


5. 生活習慣とめまいの予防

Doctor: “In addition to treatment, it’s important to manage any potential triggers for your dizziness, such as stress, sleep deprivation, or dehydration. Make sure you stay well hydrated and avoid sudden head movements if possible.”

日本語訳: 「治療に加えて、めまいのトリガーとなる要因(ストレス睡眠不足脱水など)を管理することが大切です。十分に水分を取ることと、できるだけ急な頭の動きを避けるようにしましょう。」

Patient: “I’ll try to be more careful. Is there anything else I should avoid?”

日本語訳: 「気をつけるようにします。他に避けた方が良いことはありますか?」

Doctor: “If your dizziness is caused by inner ear issues, avoiding loud environments and excessive caffeine or alcohol can also help reduce symptoms. We’ll also discuss exercises you can do at home to improve your balance.”

日本語訳: 「内耳の問題が原因の場合、騒音の多い環境過剰なカフェインやアルコールを避けることも、症状の軽減に役立ちます。また、バランスを改善するための自宅でできる運動についてもお話ししましょう。」


学習ポイント

  1. 症状の確認: めまいの症状やその詳細を確認するフレーズを覚えておくと役立ちます。例: “Do you experience a spinning sensation or loss of balance?“(回転感覚やバランスの喪失を感じていますか?)
  2. トリガーの確認: めまいのトリガーを特定することは、診断に役立ちます。例: “Does moving your head make the dizziness worse?“(頭を動かすとめまいが悪化しますか?)
  3. 検査と治療の説明: 耳性めまいと脳血管障害の違いを理解するために検査の説明が重要です。例: “We’ll perform a hearing test and possibly an MRI to rule out any neurological issues.“(聴力検査と、必要であればMRIを行い、神経学的な問題がないか確認します。)
  4. 生活習慣と予防法: めまいを予防するための生活習慣に関するアドバイスも重要です。例: “Staying hydrated and managing stress can help reduce dizziness.“(水分を十分に取り、ストレスを管理することでめまいを減らすことができます。)

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えみり
えみり
英語学習コンテンツライター
カリフォルニア州立大学サクラメント校で言語学を学び、現在は東京に住んでいます。日本の英会話スクールでの指導経験を持ち、特に大学生や若手社会人向けのカジュアルな英語表現の教え方に自信があります。海外ドラマや映画を使った実践的な英語学習法を得意とし、日常会話のコツを親しみやすい言葉で伝えます。趣味はカフェ巡りとNetflixのドラマ鑑賞、そしてビーチでのヨガでリフレッシュすること。読者がリラックスして英語を楽しめるよう、丁寧でわかりやすい記事作りを心がけています。
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